About Batik

Batikってなんだろう?

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バティックとは、模様部分を蝋で防染し染色する伝統的な染色法です。

日本ではジャワ更紗とも呼ばれています。
現在はプリントのものも多く出回っていますし、柄物の布自体を総称してバティックとも言いますが、いわゆる本物のバティックとは、チャンチンという道具を使って、表・裏両面からすべて手描きでロウを引き、1m×2.5m一枚を仕上げるのに3ヶ月~6ヶ月もかかるような手仕事のものを指します。インドネシアのバティックは2009年の10月、ユネスコの無形文化遺産に選定されました。

バティックは15世紀ごろ、ジャワ中央部で発祥したと言われています。高度に洗練された王宮の文化とともにバティックは発展してきました。一方で、ジャワ島の北西海岸エリアでも、インド・中国・アラブそしてヨーロッパとの交易により、独自のバティックを発展させてきました。ジャワ島内の主な産地であるソロ、ジョグジャカルタ / チレボン、プカロンガンのバティックを比較するだけでも、その表現の違いに驚かされます。

特に私の滞在しているプカロンガンは、オランダの職人によってカラフルな花や鳥が描かれ、それが特徴として知られています。
日本の戦時下においてもその影響を強く受けており、細かい模様を好む日本人向けに作られたバティックは『Batik Hoko-kai(奉公会)』として、また、原料不足に陥り、一枚の布に二通りの柄が描かれたバティックは『Batik Pagi-Sore』として一種のジャンルを確立しています。

バティック文化はジャワ島内で引き継がれてきたものでしたが、1957年に初代大統領であるスカルノが、ナショナル・アイデンティティ形成の手段として新しいバティックを創作し、産業化を推し進めたことからバティックはインドネシア全土に広まり、インドネシアを代表する伝統文化となりました。

現在では、バティックは衣服としてだけではなく、インドネシアの人々のアイデンティティとして、重要な産業として、なくてはならないものになっています。

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